日本語学校やめちゃってから、最近乗ってないんですが、朝7時半ごろの電車って、人がいっぱいで、ほんと大変です。会社員に学生、中学生や小学生も乗ってきます。6歳の1年生だって、みんな一人で乗ってます。子どもたちは制服を着てますから、どこの学校かよくわかります。私立、プライベートの、いわゆる成績のいい学校であることが多いです。しかも、結構遠いところの学校だって、わかっちゃうんですよね。朝早くから1時間もかけて通うなんて、すごいなあ、なんて思っているうちに、その子たちは友だちといっしょに、さっさと降りていきます。これは日本で、普通の朝の風景です。でも、外国人の皆さんにとっては、びっくりする風景だそうですね。そうでしょう。あちらでは親の送り迎えが当たり前ですから。あのね、あの子たちは、ほんとうにすごいんですよ。だって、「お受験」を勝ち抜いてきた子たちなんですから。
「お受験」とは、6歳や12歳の子どもが、小学校や中学校を受験するときに使われる言葉です。この年齢だと、子どもだけじゃなく、親も一緒にがんばんなきゃなんない受験です。大変ですよ。義務教育は、小学校6年と中学校3年の、あわせて9年間で、公立、すなわち、県や市の学校に行くなら、受験しなくてもいいんです。もちろん、授業料もかかりません。それにどちらも、家から歩いて通える、近所にあります。
それでも、私立の小学校や中学校に子どもを入れたいという、お父さんやお母さんは多いようです。東京都の場合、4人に1人の子どもが中学受験をしているそうです。日本は子どもの数が、ものすごーく減ってるのにね。特に2020年、コロナでオンライン授業が始まったとき、私立は対応が早かったので、人気が出ているようです。グループの高校や大学に進学しやすいのも魅力的なんでしょう。何回も受験しなくてすむからね。今、子どもたちは、受験シーズンのまっ最中なんです。
まず小学生の「お受験」が1月上旬にあって、結果がわかるのがその中旬。そして高校受験は2月に私立、3月に公立。そして、大学受験は、まず1月中旬に共通一次テストがあって、その後、2月から3月にかけて、いろんな私立の大学の入試がずーっと続きます。一方、国立や公立の大学も、2月下旬に2次の前期試験、そして3月下旬に後期試験、というふうに、これも3月下旬まで続きます。だから、3月初めに卒業式があるんですが、そのとき、4月から行く学校がまだ決まってない、なんてことはよくある話です。
どうですか。長ーいでしょう?中国の方に、「まりさん、中国の大学受験は一発勝負ですよ。」と言われましたが、日本は3発も4発も5発だって、あります。機会が多いのはいいんですが、3か月も受験のメンタル保つのは大変です。それに、受験のたびにお金もかかりますしね。今や、子どもひとり育てるのに1千万かかると言われています。私はねーケチだから、自分の高校も大学も、一発勝負にしました。そんで、受験にかかるお金で、ギター買ってもらったあ…はは、テンション、あがるよ、これは。勉強しました。んー塾にも行かなかった。徹底したケチでしたからね。学校の先生に聞いたら、タダじゃーんて思ったから。その分のお金は、一人暮らしのお金になったかなあ。
だから、わかるんです。「#子どもはぜいたく品」とか「#一生子どもなし」なんてハッシュタグが、リツイートされてもしょうがないなあ、なんてね。今日も近くの塾では、遅くまで電気がついています。おばさんは、これ、私ですが、晩御飯、食べたのかな、とか、ちゃんと息抜きしてるかな、なんて心配しながら見守ってます。